成瀬 葵

AOI NARUSE

空っぽでつまらない・・・

平凡な私がオーディションを受け始めたのはいつからだっただろうか?
もっと歌が上手くなりたかったし、もっとダンスが上手くなりたかった。
そして、もっと可愛くなりたかった・・・

いつも通り届く定型分が淡い白昼夢を覚まし、全てを否定された空っぽな私にまた戻る。
オーディションを受ける意味もわからなくなり、底知れぬ不安がおそう長い夜は何度あったか・・・

「私なんかが・・・そりゃそうだよね。」

長い夜は決まってお気に入りのセットリストが心の労をねぎらってくれる。
幾度聴いたかはわからないがイヤホンから流れるあの曲で目が醒め、夢を見る意味を思い出す。

「もっと可愛くなりたい。」

次こそは
私が誰かの背中を押せる曲を歌いたいから

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